TOEIC Part5は英文法の基本知識を問うものが多い。
対策本が数多く出版されているので頻出問題を数多くやれば
短期間で得点源にすることが可能ですよね。
ただ、闇雲に問題を解きまくるよりも
一度、基本的な英文法を復習した方がよいと思う。
このコーナーでは自分の知識整理のためにも
基本的な英文法を復習していきたい。
まず初回は動詞の形と文型について
TOEIC Part5では、動詞を選ぶ問題や前置詞を選ぶ
問題が出題されるが、選ぶ際に動詞の意味を基準に
選んでも正解できないことが多いですよね。
それもそのはず。
出題者の意図は
動詞の意味を正確に覚えているかではなく
動詞がとる文型を正しく理解しているかを
試しているからなんですよ。
見慣れない単語を動詞や前置詞の前後において
一見難しそうな英文であっても
出題者の出題意図がわかれば
それほど悩まないことがあるので
動詞の基本を再確認しよう。
まず、超基本である自動詞と他動詞について。
動詞の後ろに置かれて
動詞の動作や行為の対象を目的語と言います。
例えば
昨日、私は公園に行った。
この場合、『公園』が目的語になる。
この目的語が後ろに置かれる動詞を他動詞といい。
目的語をとらない動詞を自動詞という。
これがどのように問われるかというと
正しい動詞を選ぶことができるか?
前置詞の有無を正しく選択できるか?
を試される。
それでは問題にチャレンジしてみてください。
その動詞は自動詞か他動詞か
( )に埋める最適なものを選んでください。
He ( ) a small restaurant.
a:lives
b:runs
c:comes
d:goes
レストランを経営している
という意味になる動詞を選んでください。
He runs a small restaurant.
彼は小さなレストランを経営している。
runは自動詞では走るという意味ですが他動詞では経営するという意味があります。
他の選択肢は全て自動詞で動詞の後ろに前置詞がないのでNGですね。
この問題の意図は
自動詞と他動詞で意味が違いものがあることを
理解しているかどうかです。
他にも自動詞と他動詞で意味が違うものがありますよね。
例えば standは
自動詞・・・立つ
他動詞・・・耐える
という違いがあります。
He is standing over there.
→かれは向こう側に立っている。
He stood the hard training.
→彼はハードトレーニングを耐えた。
A dog jumped onto the sofa and ( ) motionless.
a:lies
b:lain
c:laid
d:lay
括弧の後ろが形容詞ですから
ここには入るのは自動詞ですね。
A dog jumped onto the sofa and lay motionless.
犬がソファーに飛び乗ってジッと横になっている。
montionlessと語尾にlessがついていることから
括弧の後ろに形容詞がきていることがわかる。
形容詞は目的語になれないから括弧に入るのは
自動詞しかありえないですよね。
『横たわたる』という意味の自動詞は『lie』で
『lie』の過去形は『lay』だから、正解は『lay』となります。
この問題は
自動詞lie(横たわる)
と他動詞lay(横たえる)
を正しく理解しているかを確認するものですね。
lieは
lie(原形)-lay(過去形)-lain(過去分詞)
と変形するのに対し
layは
lay(原形)-laid(過去形)-laid(過去分詞)
と変形します
Tom ( ) his hand.
a:are rising
b:rose
c:are raised
d:raised
括弧の後ろが名詞ですから目的語ですね。
ここには入るのは他動詞ですね。
Tom raised his hand.
トムは手を上げた。
括弧の後ろにあるhis handが名詞であることは明らか。
Tomとhis handががイコールではないことが明らかだから
このセンテンスの文型はS+V+O型になりますよね。
ということは他動詞しかありえいないから
他動詞の選択肢が正解となる。
正解はraised。
これも自動詞と他動詞を正しく理解しているか
が出題の意図となっています。
rise(上がる)は自動詞。
The rises from east.
→太陽は東から昇る(上がる)。
riseは
rise(原形)-rose(過去形)-risen(過去分詞)
と変形します。
一方、他動詞のraise
raise(原形)-raised(過去形)-raised(過去分詞)
と変形します。
We want to ( ) later.
a:discuss the matter
b:discuss about the matter
c:talk with the matter
d:talk the matter
なんとなく雰囲気で答えると
誤ってしまうパターンですね。
We want to discuss the matter later.
それについてはあとで話し合いたい。
うる覚えで答えると出題者の意図に引っかかる問題。
discussは他動詞なのでaboutは後ろにつかない。
一方talkは自動詞で後ろにaboutがついて
『〜について話をする』という意味になる。
ただし、後ろに『人』がくる場合は
『talk with』となるので注意が必要ですね。
意味から推測すると
間違えてしまうパターン。
discussは『〜について討論する』
という意味だからaboutとセットにして使うと
イメージしがち。
残念ながらそれだと不正解。
discussは他動詞なので
直後に目的語がきます。
逆にtalkは自動詞
そのため『〜について話をする』は
talk aboutと言います。
あとtalkのあとに人がくる場合
たとえば、『彼を予算について話をしたい。』という場合は
I want to talk about the budget with him.
とwithとセットにして使います。
Tom ( ) Olivia three yeas ago.
a:married with
b:married to
c:married
d:was married
結婚って相手がいるから
withが後ろにつきそうですよね。
Tom married Olivia three yeas ago.
トムはオリビアと3年前に結婚した。
marryは他動詞なので前置詞がつくことはありません。
意味から推測するとwithがつきそうですけどね。
この問題も意味からイメージすると
間違えてしまうパターンですね。
『〜と結婚する』はwithがつくものだと勘違いしがち。
しかし、marryは他動詞のためwith
が後ろにつくことはありません。
You should ( ) to coworker.
a:kind
b:blame
c:apologize
d:sorry
今度は逆に前置詞が後ろにつく
パターンです。
自動詞は前置詞とセットになります。
You should apologize to coworker.
あなたは同僚に謝罪すべきだ。
apologizeはうっかり前置詞toを忘れがちですが
apologizeは自動詞なのでtoが必要です。
今度は逆に前置詞が必要なパターンです。
apologize(〜に謝罪する)は
誰か相手に謝るわけですから
目的語があって当たり前なので
前置詞が不要に思いがちですが
前置詞toが必要です。
同じく、agree(〜に同意する)
reply(〜に返事する)
search(〜を探す)
も前置詞が必要です。
→〜に動詞する
・reply to〜
→〜に返事する
・search for〜
→〜を探す
・graduate from〜
→〜を卒業する
・listen to〜
→〜を聞く
第2文型でよく見る動詞
第2文型 S+V+C型の文章は
・状態や持続を意味するもの
・〜になるといった変化を意味するもの
・印象を意味するもの
などがあります。
I like to ( ) busy.
a:turn
b:make
c:play
d:keep
括弧に後ろにあるbusyは形容詞です。
後ろに形容詞があるということは・・・・。
I like to keep busy.私は忙しいのが好きです。
keepは〜のままでいるという意味で使われます。
後ろには名詞や副詞はきません。
動詞のあとに形容詞がくるのが
見分けるポイントですね。
『〜のままである』という意味の動詞には
keep, stay, remainとありますが
keepが一番フランクな言い方です。
Her attitude ( )very ambiguous.
a:made
b:seemed
c:took
d:yield
ambiguousという単語は
難しいですね。
意味がわからなくても解ける方法は
ないでしょうか?
考えてみましょう。
Her attitude seemed very ambiguous.
彼女の態度は非常に曖昧だった。
ambiguousの意味は難しいかもしれませんが
この単語の品詞は末尾が-ousで終わっているので
形容詞ということはわかるはず。
そうなるとS+V+C文型と分かるため
その文型となる動詞を選択すればいいですよね。
答えはseemedです。
ambiguousの意味がわからなくても
この問題は解けますよ。
まず、-ousで終わっているので
この単語は形容詞だとわかります。
となると、括弧に入るのはS+V+Cの文型を
とるものだけ。
そうなると正解はseemとなりますね。
The door handle has( )loose.
a:made
b:come
c:turned
d:left
looseは緩むという意味です。
〜という状態になる
を意味する単語は・・・なんでしょうか。
The door handle has come loose.
ドアの取手が緩くなってきた。
looseが形容詞ということはすぐに分かるので
S+V+C型となる動詞を探しましょう。
come loose で〜が緩くなるという意味です。
動詞の文法的な問題というより
慣用句なのかもしれませんが
come looseで緩くなるという意味です。
同じ用法でメジャーなのが come true
『実現する』ですね。
He has ( )a teacher for these ten years.
a:worked
b:come to
c:left
d:remained
先生として働いてきた
と選択しがちですが・・・。
He has remained a teacher for these ten years.
彼は10年間教師をしている。
He=a teacherなのでS+V+C型の文型である
ということがわかります。
S+V+C型の文型となるのはremainedだけですね。
意味が通じそうな
単語を選択してはいけません。
あくまでロジックで考えて
文型にふさわしい動詞を選ぶように
心がけましょう。
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